側頸嚢胞に当選した人の日記

20代半ばで発症率1/10万といわれる側頸嚢胞(そくけいのうほう)を患い、治療するまでの記録。医療従事者ではなく患者としての記録です。

<入院後10日目>退院

8日目ー9日目

8日目〜9日目はなにもなかった。 痛みもなく、特別な検査もない。

傷口のテープ張替えくらいかな。

10日目 退院へ

  • シャワーを浴びても良い
  • 傷口テープは風呂毎に変えなくて良い、剥がれて着れば貼ればよい
  • 約半年続けることが望ましい

と注意事項を受け、退院した。

振り返ってみれば、一番しんどかったのは手術当日で、次に翌日、それ以降はつらみはほとんどなく、ドレーンが取れてから退院を待ち遠しくなるくらいだった。

一番恐れていた痛みも(尿カテーテルを回避できたのもあって)ほぼない。急に首を動かしたときにズキっとくる程度。

傷口の回復は時間がかかるのは仕方がないが、とても珍しい病気の割にあっさり回復し痛みもほぼないので、必要以上に恐れる必要はなさそう。

<入院5日ー6日目>土日。暇です。

昨日更新をサボってたので2日分書く。

5日目

痛みはまったくない。

風呂にはいることもできないので、お絞りで体を拭く。 背中だけ看護師さんに拭いてもらう。

特筆すべきようなイベントはなく、朝の検診だけである。 トイレも点滴を引き釣りながらではあるが移動できる。

飯も普通のご飯になった。痛みはまったくない。

やることはないので、見舞いに来てくれた友人ど離して時間を潰す。

管が色々あるので寝にくい。とにかく首の細胞が傷を治すのを待つ。

6日目

ドレーンが取れた

朝の検診でドレーンが取れた。やはり異物がなくなるだけで開放感は高い。 この日も見舞いに友人が来てた人がいたので雑談して過ごす。

もう帰れるんじゃないのかなってくらい元気。つい数日前あんなにしんどい思いしたのが嘘みたいだ。

200円で wifi 契約できたので(もちろん、院内契約)AmazonPrimeで映画を見て時間を潰す。

時々プログラミング。

<入院4日目>ドレーングロいです・・・

ドレーンから・・・

ドレーンとよばれる管が首から生えている。血とか膿みを外に出すものらしい。 たまに血がドバドバ流れる。大丈夫?貧血で死なない?と言う不安になるが、つけてなくてもどのみち排出されるものらしい。

この光景が多分この入院生活で一番グロい体験だと思う。ちびのときはバイオハザードですら苦手だったグロ苦手くんだったが、 去年洋ゲーFPS)で耐性つけててよかったと思う。

痛みはまったくない。

朝からいきなりご飯

これはびっくりした。

「ガッツリやん」

と思わず独り言。

まあ、お粥だったけど。

採血

目的はそういえば聞いてないけど、採血された。

ドレーンからただでさえ、血がドバドバ排出されてるんですけど、まだ血持ってかれるんですか・・・。

看護師が注射器を刺しても血が出ない。

「あれ、血管に指してるのに血が出ないです ^^」

^^じゃねーよ!

ブスッブスッ

と何度か刺されてやっと出血した。

<入院3日目>手術当日

手術室まで

前日の晩はあまり寝れなかった。当日朝一番の手術だからかもしれない。 早朝になって、エコノミー症候群対策で、かなりきつい靴下を履くようにいわれた。 そして、そのまま自分の足で手術室前まで歩いていった。

手術室につくと、医者から名前確認と「今日はなんの手術をするか教えてください」と聞かれた。 え、俺に聞くの?と思ったが事故対策なのだと思う。

その後、様々な機器を取り付けられた。心電装置から早いピッピッピッっという拍子の音が聞こえた。 心拍数が高いようだ。

「そんなに緊張しなくていいのよw」

と、優しく声をかけてくれるおばちゃん看護師。 ありがとうございます。と答えたと思うが内心は

無理です\(^o^)/

という感じだった。

手術難易度は低いと聞いていたので、それほど心配してなかったが、 いざそれっぽい医療機器を見るとやっぱり緊張するもんだ。

まあ、お医者様たちはもっと緊張しているんだろうけど。

機器、人、器具などを声掛けしながら色々チェックし(その辺はしっかりしてて安心する)、大きなバスタオルを腰にかけられた。 最後の着衣であるズボンを剥がれる。若い人女性看護師もいたけど、緊張しているので恥ずかしがる余裕がなかった。 (そういう趣味もないけどな!)

現職のITエンジニアでは、このような重要な作業のときはコピーやバックアップをとり、 万が一失敗したのときは切り戻しできるようにするのだが、人間相手のお医者様方ははそれができないんだから大変だなぁ・・・と余計なお世話なことを考えながら手術開始を待つ。

酸素マスクをつけられる。 だんだん意識がなくなってくる方が怖いとおもったので、思い切って目を閉じて寝ようとした。最期の抵抗というやつやで。 シューッという音とともに、ゴムのような臭い匂いがしたところまで覚えている。

次に目がさめたときは 手術が終わっていた

本当にすごい体験。時間ごと凍結されたような感じだ。 まあ、目がさめたとはいえ、実際は意識朦朧(いしきもうろう)としているけど。

ちなみに まったく痛みはない !はじめ、あまりの無痛さにあれもしかして中止になった?と思った。 だが現実には 3時間以上過ぎいた 。首の副神経がおもったより側頸嚢胞に絡みついていて、予定より1時間遅くなったそうだ。

心配してきていた親父に「おそかったね」と言われたけども、自分の中では一瞬の出来事である。

何もすることがないので寝る。

リハビリ

夕方に目が覚めた。まだ麻酔が残ってるようで非常に不愉快な香りし、吐き気がする。 というか、今回の入院でつらいときだった。

医者「調子はどう?」

わたし「ちょっと気持ち悪いです。」

医者「まだ麻酔残ってるのかもね。」

そういえば気づいたことがある。尿カテーテルがない!ってかいつの間にかおむつしている!

わたし「あの、尿カテーテルは・・・?」

医者「つけてないよwww すごく嫌がってたからwww」

なぜかテンションの高い、お医者様だったけども吐き気のせいで愛想笑いができなかった。

尿カテーテルの激痛を覚悟してたので、ちょっと感謝。手術成功と併せて生まれて何回か目に神様感謝した。 (普段、神様へ信仰しないくせに、人間とは身勝手なものだ・・・)

医者「歩く練習しようか そろそろトイレいきたいでしょ」

正直、尿意はまったくなかったが、あとで行きたくなるかもしれなし、おむつへ排尿するのは抵抗があったのでいくことにした。

いざ立ってみると、ドレーンや点滴などいろいろな管が体から生えている ので立ち上がるのに一苦労する。 やっとの思いで立ち上がったその瞬間、視界がブラックアウトしていく。(ポケモンのレッドが戦闘に負けた感じはこんな感じかもしれない)

ずっと横になっていたので、立ち上がったことによってぐっと血圧が下がったことによる貧血だそうだ。 ってその説明いらないから起こして〜

もう一度挑戦する。

次はうまく立ち上がれた。以降、ふらつくことは2回ほどあったが、その後は案外平気だった。

痛み

流石に切り傷なので、麻酔が溶けたあとは無痛ってことはないが、四六時中ズキズキするわけでもなく、じっとしていれば無痛だった。 点滴の針のほうがチククして気になる。

というわけで、この手術に関しては痛みに心配する必要はまあないと思う。(尿カテーテルもなかったし笑)

強いて言えば腰がとても痛い! 体勢を変えられないので腰がとても痛くなる! 腰痛の人注意!

参考

結構、汗でびっしょり蒸れるので乾いたタオルはたくさんあったほうがいい。 自分も事前にきいていて用意していたが、本当によかった。 (拭いてくれるのは看護師さんだけどね)

この日はもう寝ることしかできない。

<入院1日目-入院2日目>

かんたんな検査のみ

1日目

いろいろあって、1ヶ月位入院が遅れたが昨日から入院生活。

入院当日は肺活量検査、触診など簡単な検査のみだったので、特に構える必要はなさそう。 手術説明は二日目(手術前日)に行うらしい。

院内の無線AP(Cisco エアロネット)が会社で使っているものと同じで少しテンションがあがる。 院内PDA用かとおもっていたが、どうやら患者も使える模様。モバイルBBのステッカーもあるし。。

残ギガが怪しくなったら考えよう。

2日目

この日も基本的に待機。夕方頃翌日の手術について説明を受ける。

まず、側頸嚢胞とは何か?とのおさらいから始まり、 ・切ったところの傷は昔ほど目立たない ・副神経に影響が出る場合がある(ほぼないが可能性として) ・全身麻酔には重大な副作用のリスクが有る(ほぼないが可能性として) ・ドレーンもない場合がある

等の説明を受ける。

そういえば、ネット見た知識で申し訳ないのだが 尿カテーテルが激痛らしいので避けるか、術後に意識朦朧としている間にとってもらえないかと相談してみる。

「基本的には応じられないが考慮はする」

となんとも怪しい回答をもらったが、考慮してもらえないよりはマシなのでそれでお願いしてみる。

<入院前症状>

頭痛が辛い

依然、約2ヶ月待ちというなかなかつらい状況になっており、まだ入院ができないのだが神経が圧迫されるせいか頭痛がひどかった。 過去形なのは、ここ1週間とても調子が良く、どうやら波があるようだ。

頭痛になったときは対症療法しかできないと言われ頭痛止めと、胃の保護する薬しかもらえない。 まれにきかないこともある。

早く治療してほしいものだ。